フェイカーズ
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神坂中学に通う男子、城戸は女装の名人であった。完璧に姿を変え、絶対に足がつかないことを利用して万引きや車上荒らしなどでこっそり金を稼いでいた。そんなある日、いつものように窃盗をキメようとしたところ、同じ中学の女子 宮原に声をかけられる。「君、城戸くん……だよね?」今まで誰にもバレたことのなかった変装を一発で見抜かれてしまい狼狽する城戸。「何をしているんだい?そんな格好で……君はもしかして、変態というやつなのか?」冷たい目を向ける宮原。城戸は焦りに焦る。このままでは女装変態犯罪者の称号は免れない。なんでもするから秘密にしておいてくれとマジで嘆願する城戸に対し、悪戯っぽい笑みを浮かべる宮原。「君、よく見るとなかなか……いや、かなり、可愛いじゃないか。よし決めた、君にしよう!」「へ?」嫌な予感がする城戸に対し、宮原の言い渡した示談の条件とは……
【主要人物】
城戸
説明文通り
宮原
中学1年生女子。演劇部。誰にも話したことはないが、密かに男装趣味で、男になって女を抱いてみたいという夢があった。城戸の女装趣味を秘密にする代わりに、自作のメロドラマを「宮原が男役、城戸が女役」で放課後ふたりで撮るという契約を交わす。
「私は男になりたい、君は女になりたい。私たちは実はとても相性がいいと思うんだ」
【総評】
トランスジェンダー問題に切り込みを入れる社会派作品かと思いきやゲロ甘の少女漫画ストーリー。一見、男装女装という設定の必要性が弱いが、終盤でそうなった理由が丁寧に説明されているのでそこは良し。その他はインパクトのある設定の割にはおしなべて凡夫。既存のよくあるメロドラマの継ぎ接ぎ感が否めない。良くも悪くも「破綻」を怖過ぎていて尖った部分のないチープな物語。宮原が可愛いくらいしか見るモチベがない。劇中劇と内容をもう少しリンクさせられると良かったと思う。派生作品のバトル物の方は設定が結構変わっていてそこそこ面白い。
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