オメラス
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幸せな日々はいつの世もきっと
誰かの屍の上に咲いた花だ
掠れる声を踏み躙ることでしか
保てない 美しい窓辺から
誰かの泣き声が聞こえた
辻褄の合わぬ思考回路
悪と正義のモザイクアート
答えなんてない四面楚歌を
この身ひとつで駆け抜けてきたんだ
守るべきものなんてわからないけれど
心が愛しいと叫ぶなにか
それだけを守り抜くよ
すべて壊して
君を助け出すためなら
僕はすべてを差し出そう
灼けた鉄でも
とても背負い切れない十字架も
いかなる裁きでも
愛を止めることはできない
人が生まれる意味なんてどこにもなくて
見つけるんじゃなく作り出していくもの
望みを捨てて生きているといえるのか
答えなんてとっくに知っていた
愛しい物のために死ぬだけ
最大多数の幸福論
多少の犠牲は仕方ないと
不等号で示された解を
灰になるまで 焼き尽くすだけ
誰にも見えないところでしゃくり上げて
傷つくことが正義だなんて
誰にも言わせはしない
すべて消し飛ばして
誰の幸せを砕いても僕は
君を救い出すよ
もしも世界が
君を拒むというのなら
この世界ごと燃やし尽くそう
君が夢見た
優しい世界なんて
きっとどこにも無かったんだろうね
だけどこんな世界で
君と出会えたんだ
それだけで僕は救われていた
星屑が瞬いては消えてく
意味のない光でも
ひとひらの救いを
足跡が歴史に塗り替えられてく
報われぬならせめて
悔いのない終わりを
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