ヴァイオレットエヴァーガーデン感想
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完走したワイ、無事号泣。
あのー、ついに来ました。1話から13話まで一点の曇りもないアニメが。これまさかの8恒河沙点でした。コードギアスに並ぶかも知れん。ジャンルが違いすぎるから比較には適さないけど。
ここ5年で観たアニメの中では間違いなく図抜けて出来が良い。どんなアニメを見ても不満を見つけられる天才の私が、ほぼ全く不満がありません。手放しで褒められます。
どこが良かったか……。一貫性、石川由依、表現力。この三柱。
とにかく話にブレがなくて、全てのテーマが一貫している。一番わかりやすく明示されているテーマが「”愛してる”の意味を知ること」で、全てのエピソードでこのテーマに基づいているのは無論として、その手段が「自動手記人形」でなければならなかった意味(意義)、ヴァイオレットという人間自体の成長、過去の精算、余すこと無く回収し尽くしている。どこを切り取っても神回。
そしてヴァイオレットというキャラクター像を支える石川由依の演技力よ。こらぁ~素ん晴らしいですわ。個人的に好きな声優ということを差っ引いても100点だったんではないでしょうか。キャラクターの性質上、めちゃくちゃに声を張るようなシーンはあまりないのだけど、静と動すべてのダイナミクスにおいて活き活きしている。迫真。本当にヴァイオレットという人間がそこにいるような錯覚を覚える。そこまで出来たら声優としては完璧でしょうね。
そしてアニメーションという性質上、地の文をほぼ使えない制限の上での圧倒的表現力。表情が語る。モノが語る。自然現象が語る。音が語る。すべてが雄弁。少佐の瞳のブローチとかは最もわかりやすく反復されるアイテムですが、そのほかにも無数のinternal referenceで接続されている。さらに心証が良いのが、エヴァみたく「わかりにくさ」に驕るような構造をせず、きわめて視聴者フレンドリーな導線を作っている点。たとえば最終話、少佐の母がヴァイオレットのブローチを見て「瞳と同じ色」と言うんですが、こんなもんほとんどの視聴者は元ネタを覚えているに決まっている印象的なシーンであるにもかかわらず、ご丁寧に瞬間的な回想シーンを挟んでくれるんですよね。その後の「うつくしい」もそう。
あと少佐・中佐・大佐というような称号で呼ばれるキャラクターをその回の初回で呼ぶ時ほぼ必ず名前を差し挟むという細かい造りもそう。最も理解力が低い視聴者でも100%楽しめるような構造になっていて、かつ理解力が高い人は120%楽しめるという『ズートピア』と同じ形になっている。これがコンテンツとしての理想形ですわな。
最終話まではギルベルトを「未帰還」という扱いにし続けて公式な生死を不明にしていることがノイズだなぁとはずっと思ってたんですが、最終話のヴァイオレットの手紙でそのノイズ性にまで意味を持たせて回収してきたので、本当に文句がすべて消えました。これ、これさ~うまいのが、ほんっとうにまったく生存の気配を見せないのよね。最後まで。かといって死を確実に示す証拠もないんだけど。普通さ、ハピエン村の有象無象なら、最終話のCパートとかでそれこそヴァイオレットの手紙が野原に落ちたのを謎の影が拾って……!?とかやりたくなるじゃん。やらないんですよね。これがすごく上手いと思います。あくまでヴァイオレットの”希望”で終わらせる。それには意味がある。
後で知ったんだけど、原作の小説ではギルベルトの扱いが全然違うらしいね。良い改変だと思います。もしかするとアニオリのmaneuverが鬼ほどよかった説もあるな。
唯一不満点があるとしたら、ホッジンズ中佐の好感度が最後までほぼ地すべりだったことくらい。あいつマジで何も貢献してねえだろ。ヘイトを買う要素が多すぎる。”燃えている”一人の癖に、(作中描写を見る限りでは)あまりにも何の代償も払っていないように見える。そのくせなんかずっと偉そうだし。
そういえば映画もあるんだっけか……。そっちも見ますかぁ。これだけいいコンテンツなら。
うんうん……え? 二作もある? しかもどっちも総集編じゃなくて新規ストーリー? はぁ~。こらぁ~いいですわ。まだまだ楽しめそうです。
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