創作メモ
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【偽善】
偽善感を減らすには
・できるだけ表立たない。目立ち回ったりすると名誉目的っぽくて胡散臭い。聖書の通り、ひっそりやる。
・裏切られても裏切らない。
「偽善は自分がいい事してるって優越感に浸りたいがために相手のことを考えず、頓珍漢な善意を押し付けて事態を悪化させること」
反論:明らかに行動と結果が事前に分かっている場合なんて殆どなく、行動の先に何が待っているかなんて予言者でない限り分からない。例えば募金した結果、金を受け取った子供達が将来テロリストに成長して何億人も殺すかもしれない。結果の善悪は未来が決めることである。そして、行動すれば必ず何かが起きるが、行動しなければ何も起こらない。目の前に助けを乞う人がいて、ダイスがあって、1/2で相手に傷を負わせるが1/2で相手を救える。振るか振らないか、責任を負うか負わないかの話。振って救えば善、傷つければ悪。振らなければ何だ?善か?ともかく、結果が出るまでは善か悪かすら分からない道を行かなければならない。そして基本的にすべての「善行」はこの道を行くことでしかなし得ない。誰もダイスを振らなければ、この世からはそこそこの悪が減ってすべての善が消えるのだ。
「相手の幸福とかそっちのけで自分のステータス向上とかを狙うのが偽善」
反論:だからこれも読心術者じゃないと無理だっつってんだろ!!誰が人の幸福を読み取れるだろう?席を譲る行為ひとつですら意見が分かれるのに。自分が「相手が幸せになるだろうことをする」他ない。その結果なんて誰にも分からないのだから。分からないなら動かない方がいいか?ダイスはまた停滞する。この世に善が生まれなくなる。
「設定上『優しい』ヒロインがものを隠されたり服を切られたりしても何もしないところで呆れた。本当に優しいなら悪意が周りの他の人に向かうのを恐れるべきだ」
反論:実際の作品内の文章を見てないのでなんとも言えないが、「何もしない」というのが「罰しない」ということならそのヒロインは正解。ていうかレミゼのミリエル司教で答え出てんだろこれはもう。ミリエル司教は大犯罪者ジャン・ヴァルジャンを全く疑わず他の家来もいる自分の家に寝泊まりさせた挙句家族の形見の食器を盗まれたのに無罪放免にしましたがあれは間違いだったんですかぁ~~~?『悪意が周りの他の人に向かうことを防ぐ』というのはね、『本当の優しさ』じゃなくて『打算的』って言うんですよ。あるいは『最大多数の最大幸福論者』。『できるだけ多くの人々に最大の幸福をもたらすことが善である』という論だけど『できるだけ多く』ってのがミソでこれは明らかに意図的な”切り捨て”が行われているので優しさではありません。もしこれを「優しい」とか「正しい」と呼ぶのなら自動運転車が老人1人と子ども5人の選択で迷わず老人を轢き殺しに行くのも優しく正しいことになってしまう。じゃあ何が正解なのかってそんなものはないんですが、少なくとも『悪意が周りの他の人に向かうことを防ぐ行為は最上級の優しさではない』ということです。完全に『赦し』の方がやさしさ値が上。少なくとも我が身一つに降り注いだ犯罪ならば赦し以外ありえない。『赦し』は善のさいころを振っているけど、『裁き』はさいころを握りつぶしているんです。『裁き』で生まれるのは「過去の罪の捕縛」と「今後起きるかもしれなかった悪の除去」であり、『赦し』で生まれるのは「過去の罪の浄化」と「今後起きるかもしれない善のアンロック」と「今後起きるかもしれない悪のアンロック」です。裁きは悪を消せても善を生むことはできない。誰かを蹴落とせても誰かを掬い上げられない。『何も産まない』っていうのが一番破滅的なんです。悪が孵るか善が孵るか分からない卵でも、卵がひとつもないよりは長期的に見ればhopefulなんです。卵がなければヒトラーは生まれなかったかも知れないが、エジソンもネルソン・マンデラもキング牧師もマザーテレサも生まれなかったのだから。
【フェルマーの最終定理】
主人公「止めろ!復讐は憎しみを生むだけだぞ!」
復讐者「うるせぇ」ザシュッ
ヒロイン「ぎゃああああああ」
主人公「ヒロインを!!!!よくも!!!」
復讐者「止めておけ、復讐は憎しみを生むだけだぞ」
この問題のsolveが非常に難しいのは、まず大前提として「復讐しない」というのは徹頭徹尾「理性」による選択であり、人間の本能的衝動としては「復讐してやる!」という感情が湧くのがまず第一で、そこから時間経過によるステップを踏んで徐々に「受容」という選択肢が生まれる。心理学的には、その流れは
戸惑い・否定→混乱・怒り・拒絶→割り切り・あきらめ→受容
となる。しかしこのケースにおいては、それらのステップを踏む前に眼の前に「復讐するための条件」がすべて整ってしまっているため、少なくとも自分一人の力で押さえつけるのは人間の生理学的に不可能に近いかもしれない。
ヒロインの死体が目の前に転がってんのに「それでも俺は復讐はしないよ……」とか言い出したら明らかに奇妙だし、客観的に見てただのサイコパスかヒロインのことを対して好きでもなかったというふうにしか見えなくなってしまう
復讐者が味方に攻撃しないように単身で乗り込むしかねぇな
主人公「止めろ!復讐は憎しみを生むだけだぞ!」……地点A,登場人物のセットアップ
復讐者「うるせぇ」ザシュッ ……地点B,復讐者の攻撃
ヒロイン「ぎゃああああああ」 ……地点C,ヒロインの死亡
主人公「ヒロインを!!!!よくも!!!」 ……地点D, ”本能的衝動”の発動
復讐者「止めておけ、復讐は憎しみを生むだけだぞ」……地点E, deadly comeback
[地点A到達前までに取れる対策]
・ソロで乗り込む
・蘇生呪文・蘇生アイテムを持ち込む
[地点B到達前までにとれる対策]
・復讐者を刺激せずヒロイン及び仲間に危害が及ばないようにマークする
[地点C到達前までにとれる対策]
・復讐者の攻撃をなんとかして防ぐ
この地点までは感情が平静であるからどうとでもなるけどやっぱり地点Cに到着した時点で詰みな気がする
舞台人物がMCとヒロインとEnemyの3人なら、ヒロインが急に幽霊になって主人公の前に現れてなだめるとかくらいしかないな 突然幽霊になるならあまりにもご都合主義だけど、事前に幽霊の存在とヒロインがそうなる可能性に関しての伏線を貼っておけば軽減できる
あるいはヒロインは致命傷を受けるが即死はせず、そうなるとまず第一に主人公はヒロインの介抱をするだろうから、その時間でヒロインが「復讐はしちゃダメよ」的なことを主人公に言う これも自然だし、なんなら復讐者側にも「自分が対象になってなおそんなことが言えるとは」という風にアフェクトできる
あるいはそもそも主人公が以前復讐鬼だった過去があり、その時に自分が復讐した相手の家族から今度は自分の家族が復讐に遭い、その経験で「復讐は不幸しか産まない」と懲りたとか この場合主人公の主張は反面教師的なものとなるけど展開的にも行動的にも破綻はしない
意外と地点Cまでならどうにかなるな ヒロインが即死なら地点D以降は幽霊出すか突然決戦の舞台の窓ガラスをぶち破って仲間や師匠的な存在が出てきてなだめるしかないけど、これはあまりにご都合主義
復讐の定義が「仇の殺害」か「殺害までは至らずとも手を出したらアウト」なのかによるけど、前者なら殺しさえしなきゃいいんだから適当にカネキみたいに半殺しにすればいいのか 後者だとちょっとどうしようもない
ヒロインが即死でなく、主人公との会話の時間をとれる流れにするのが一番筋が良さそうだけど、この場合ヒロインに「自分が理不尽に死にゆこうとしているのにも関わらず、自分を殺してきた人の身を案じる」だけの理由が必要となってくるんですよね 実は復讐者とヒロインは生き別れの兄弟で、復讐に取り憑かれる兄をずっと案じていたとか ただこの場合は主人公が事前にこの情報を知っていないと主人公からすれば「なんで復讐者なんかの肩を持つんだ!?」ってなっちゃうし、かといって事前に知っているとそもそも復讐劇として茶番気味になる あとヒロインからの一方的な面識でないと復讐者がヒロインを殺すのが不自然になる
主人公「止めろ!復讐は憎しみを生むだけだぞ!」
復讐者「うるせぇ」ザシュッ
ヒロイン「ぎゃああああああ」
ヒロインは実は復讐者の生き別れの兄であり、兄には復讐に取り憑かれず幸せに生きてほしいという想いから、主人公に復讐者を止めるように頼み込んで二人でここまで来た
復讐者は自分の家族の報復のために握ったナイフが今、自分自身の家族の命を奪ってしまったという皮肉の輪廻に気づき、復讐の虚しさを悟る
この場合つまり主人公の最初の「復讐はよくない」という主張はヒロインの兄を思う気持ちの代弁であり、この物語において思想の担い手は主人公ではなくヒロインにあるため、主人公が激怒しなくても不自然ではない
またヒロインの最大の願いが兄の幸福ということを印象づけておけば、主人公がヒロインを殺した兄を「殺さない」のはかなり自然になる 加害者がノーダメだとキレる層のために一発ぐらいは殴ってやってもいいかもしれない
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これで地点Cまでならどうにかなるし、地点D~地点Eでもヒロインが即死でなければ「やめて主人公!」とか叫べば先程の流れに持ってけると思うんで勝ちです!!
即死ならもう事前の伏線を言い訳にして幽霊ヒロインを出して同じ流れをやるしかない
いずれにしても「仲間を殺された!」ということに対する怒りをソロで止めるのは無理があるから、登場人物が3人しかいないならヒロイン自身に止めてもらうしかない
最後の問題は、この流れが「主人公が激昂して復讐者をズタズタにする」流れよりもカタルシスに満ちたものかどうかということだけど、まぁ復讐者をズタズタにした瞬間の観客席の高揚はともかく、その後やれることが主人公の自害か数十年後主人公が復讐者の家族に殺されて「こうして復讐の輪廻は続いていく……BAD END」くらいなんで 2番目の方は割とありかもしれんけど
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