僕は吐く
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何にもない人生だ
と、つくづく思う
お金はない
夢はない
恋人はいない
友達もいない
誰かに許される前に誰にも許しちゃいない
家族はいるがそれを有難がれるほど純潔ではない
住む家はあるが心休まる場所はない
雨風凌ぐ屋根はあるがすべてを防ぐシェルターはない
雨が降っても槍が降ってもおんなじだ
心中はいつもあまざらし
ふとした時に思い出すのは極めて些細な失敗
吃音、勇気、白けた空気
期待が失望に変わる瞬間
誰かと話すたびに一人反省会の日々だ
誰に指を刺されるわけでもなくただ自分で繰り返す
失敗のテープを何度も何度も再生する
それでどうして少し安心できるんだろうな
思い出すのは些細な事だ
失恋したとか、大それた失敗すらできていない
こんな事なら一つでもあった方が良かった
結果 大穴もなくただただ空っぽなまんま
ひとつの寄せ書きもない卒業アルバム
寂れた景色だけ収まった修学旅行写真
楽しい頃もあるにはあったがそれもおそらく平均ですらない
気付けば人生消化試合 イベントギャラリーはほぼ未回収
薄々詰んでるとわかっていながら「投了するな」と釘を差されるから
僕は夜にひとり沈んだりする
迫り来る呼吸に機敏が追いつかずいつも酸素に喘いでしまうから
僕は何もない場所でひとり溺れたりする
ゴミみたいな一生であっても愛着が沸いてしまったから
僕は泥酔を建前に愛にすがったりする
誰に見られているわけでもないのに口からでまかせでカッコつけるから
僕は深夜に一人 不意に泣いたりする
僕は死んだ眼の午前3時に
厭世の果てに人を信じたがったりする
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