スローアウェイ2
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【あらすじ】
西興部村の能丸高校に通う男、小泉偵北(こいずみ さだきた)16歳は、父と姉と三人でこの村唯一の寿司屋を経営していた。ある日学校から返ってくると、部屋に突然名状し難き怪異が現れる。パニクった偵北はとっさにバルサンを焚いて撃退を試みるが、よく見るとそこにいたのは怪異ではなく女の子だった。「何よ何よ!酷いわ、害虫呼ばわりだなんて!」どうやらバルサンの衝撃で記憶を失ってしまったらしい。どうしてここに居るのか、何をしなければいけないのかも分からない少女を見て、偵北は店の手伝いをするという条件で家に居候させることにする。本当の名前を思い出すまで、「美咲」という仮の名前を与えて。
【主要人物】
・小泉 偵北 - ♂ - (16)
寿司屋の息子、割とスポーツが得意だが基本的にアホ
・小泉 穂誅 - ♀ - (18)
偵北の姉、成績優秀で運動神経も抜群
・美咲 - ♀ -
記憶を無くした為小泉家でお世話になってる少女
・西村 佳奈 - ♀ - (16)
偵北の幼馴染、ドジでポケーッとしてる事が多い
・織田 大田 - ♂ - (16)
偵北の友人、馬鹿の世界ランカー
・織田 沙理 - ♀ - (20)
マイペースでのんびり屋な織田の姉、軍学校出身の現在20歳無職
・久留屋 夢樹 - ♀ - (18)
物知りでちっちゃな穂誅の友人、身長70cm、体重15kg(正真正銘人間です
・矢神 香 - ♀ - (16)
偵北に迫る脅威を救うべくやってきた 自称『偵北の半身』何故か執拗に偵北を女にしたがる
・小泉 莞爾 - ♂ - (46)
偵北の父、寿司屋の大将 穂誅が亡き妻の若い頃の姿に似ている為、彼女には頭が上がらない
・小泉 志乃 - ♀ -
小泉家に代々伝わる靴が人間化した者、性格やその他詳細はまだ不明瞭
【総評】
スロー・アウェイシリーズ第二作目にして最長作。個人的にはダントツで最高傑作。キャラクターが全員魅力的過ぎる。前作は若干灰色な感じの世界観だったが、今回は劇中時間が夏休み真っ盛りということでアゲアゲのやりたい放題。まさしく夏休みの青春を謳歌しているような気分を味わえる。
しつこいようだが、キャラクターがひとり残らず魅力的で、父さえも時折可愛く思えてくる。主人公は前作よりも全体的にテンション高めで言動がイカレており、ラブコメ主人公として優秀。超薄い卵焼きが焼けてギネス登録しようとするくだりがじわじわ来る。
むり小の性質上仕方ないが、一部のキャラは初登場とその後でかなり性格が変わっている。代表的なのは美咲、穂誅あたり。織田弟は最初から最後までまったくブレないので良い。台風の中、川で遊泳して享年したり。
志乃はシュウの後釜を狙って出てきたっぽいが、如何せん登場が遅かったのであまり伸びず終わってしまったのが残念。個人的にはやがみんと沙理がツボ。織田信長天丼回がめっちゃ好き。織田姉弟は全体的にクレイジーで回し役として大変よろしい。やがみんは自分が空気だと自覚していていじけてるのが可愛い。たまにスポットライトが当たるとメチャクチャ喜ぶ所とか。
今作はバッドエンドに特殊効果が付いたため、何度も家が火事で全焼したり怒涛の台風ラッシュが来たりと面倒な事が起きるのだが、家に全員集合しているタイミングで台風が襲来したりといった奇跡が起きたりして全体的に神……いや、王様に愛されていたと思う。ほちゅうの千年パズルだけはう~ん……って感じだったけど。
若干「グラディウス」とのクロスオーバー要素もあるが、最終盤以外は本筋には関わってこないし、最終盤でも別に分からなくともただの新キャラとして処理できる範囲の関わりなので新規にも優しい。
個人的にはインターネットのショートストーリーではトップクラスに面白いシリーズだと思う。普通40話もあれば中盤ダレるものだが、これはむしろ中盤が一番面白いというね。
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