アイドルマスターdsが好きすぎるからちょっと話を聞いてくれないか
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アイドルマスターDSのいいところ
・シナリオ
魅力点は数あれど、これに尽きる。シナリオが、ちょっと尋常じゃないくらい良い。
アイドルマスターといえば今や一大コンテンツだが、こと「アイマスDS」に関しては、従来のシリーズや後発のシリーズとはほぼ完全に切り離された世界観にあるため(765プロのアイドルとの交流イベントなどもままあるにはあるが)、過去作を遊んでいなくとも全く問題なく楽しめる。新規にとってとても入りやすいと言えよう。
そんな独自の舞台設定から繰り広げられる、3人のアイドルの物語。
主人公となるアイドルは3人いるのだが、ひとりひとりに専用のシナリオが用意されており、それがひとり漏らさずパーフェクト。マジで。甲乙つけがたいとはこのときのためにある言葉だと思う。どれも、信じられないくらい良い。
主人公の説明をカンタンにしておくと、
・日高愛
最年少。とにかく元気で声が大きい。
元トップアイドル・日高舞の娘であり、自分もアイドルになりたい!と様々な事務所のオーディションを受けるも、実力が伴わず不合格を繰り返す日々を送っていた。そしていつしか、大好きな母の存在は愛にとってのコンプレックスとなってしまう。
そんなある日、とあるオーディションに特別審査員として参加していた天海春香にその秘めた才能(?)を見出され、知り合いの芸能事務所である876プロを紹介される。だがそれは、母である舞のネームバリューを利用した二世アイドルとしてのデビューを目論んでのことだった。「それだけは嫌です!」と言う愛に、社長は「自分だけの力で新人オーディションに勝ったら見合わせる」と一度だけチャンスを与える。
かくして自らの実力でのデビューを目指すことになる。
・水谷絵理
元ひきこもりで、ELLIE(エリー)というHNで自分のPVを公開していた。
動画は界隈ではクイーンと呼ばれる程の人気を誇っており、それを見た尾崎玲子にスカウトされ現実で水谷絵理としてアイドルデビューすることになる。とても引っ込み思案で人見知り。
・秋月涼
男でありながら男に告白されるような自分を変え、男らしいイケメンになる為に、一念発起して従姉である765プロアイドル秋月律子を頼ってアイドルデビューしようとするが、成り行きで男性アイドルではなく女性アイドルとしてデビューさせられることになる。
「女性アイドルとして成功すれば男性へのコンバートを許す」という条件のもと、876プロで活動していくことに。
というぐあい。もう設定だけで尖ってるのが揃っているが、アイマスDSは各人が物語開始時から抱え込んだ「コンプレックス」がどのように変化していくのか、それをとてもとても丁寧に描いていくのだ。
あまりネタバレはできないが、各アイドルは最終章で「専用の歌」を手に入れることになり、その歌がね……もう……パーフェクトなのよ。「その歌」がどうやって生まれるか、それにどういった思いが込められているのか、っていうところまでちゃんと描いてくれる。
正直「シナリオ」という一点に絞れば、これを超えるゲームは片手の指で数えられるほどしか思いつかない。
・ボリューム
とにかく、異常にボリュームが多い。先程も言ったが、主人公は3人用意されていて、一度選んだらその主人公で最後まで(FランクアイドルからAランクアイドルまで)シナリオは続くので、すべての主人公のストーリーを見るには最低3周はすることになる。
それぞれの主人公で話の内容はほぼ全く違うため、ストレートにやっても相当時間楽しめる。しかし、アイマスDSの真髄はそんなものではない。分岐の多さだ。ハッキリ言って、デトロイトなんか目じゃない。
例えば、秋月涼のEランクのサブイベントで「ライブ(市民ホール)」という営業コミュがある。これは、同期アイドルの日高愛がハードスケジュールな練習のため少し疲れてしまい、涼ちんが彼女の疲れを癒やすために特製ドリンクを作るというイベントなのだが、飲ませるドリンクの材料は選択肢で選べる。
一回目の選択肢では「にんじん」「レモン」「バナナ」、二回目の選択肢では「カミニソ」「梅干し」「ハチミツ」の中から選ぶことになる。よって作れるジュースの組み合わせとしては3^2で9通り。そして、その9通りすべてに対して専用のイベントが用意されている。
9通りの分岐など大したこと無いと思うかも知れないが、忘れてはいけないのはこれは3人の主人公のうちの一人の、Eランクアイドルの時期に、ある特定の行動を起こすことで出現するサブイベント(つまり、出現すらせず素通りすることもあるイベント)のワンシーンでしかないということである。これくらい・あるいはそれ以上のボリュームのイベントが、無限に用意されているのだ。まさしく氷山の一角。
「営業」と呼ばれるイベントの数は、1アイドルにつき平均90個ほどあるため、3人で180個近くあることになる。ひとつの営業につき選択肢が出現するポイントは3~4つあり、その殆どは3択(極稀に2択)。また、選択肢の代わりに画面下のキャラクターをタッチしたり、顔の向きを変えたりしてアクションを起こすイベントもけっこうな頻度で出現し、それもどこをタッチするか、どこを向くか、あるいは指示を無視して放置する、などですべてイベントが変化する。タッチ系のイベントの場合、最低でも髪・顔・手・胸・胴体あたりで専用イベントが設けられており、また「ただタッチした」「長押しした」「スライドさせた」とかでも分岐することがある。(だいたいの場合、タッチすると「触った」あるいは「殴った」、スライドさせると「撫でた」判定になり、頭や胸といった位置には必ずそれぞれで別のイベントが用意されている)こうなるともう、とんでもない数のイベントが設けられていることはお分かりだろう。
さらに言えば、このゲームは各ランクの最後にオーディションを受けて、合格するとランク昇格(FランクアイドルならEランクアイドルに、EならDに……)、という形でストーリーが進んでいくのだが、不合格になってもバッドエンドにならず、まったく別のシナリオに分岐する。「シナリオ」というのは各章のことで、「営業」の数でいうとだいたい1シナリオにつき9イベントくらいは設けられている。もうお分かりだろう、この頭のおかしいボリュームが。
もちろん、アイマスDSのストーリーは「営業」だけでは構成されていない。章の始まり・終わり・オーディション・週明けなどには固定イベントが発生する。むしろこっちが本筋だろう。そしてそれらのイベントに対してもほぼ間違いなく選択肢が発生する。また、営業以外にも、オーディションの合格率を上げるためにパラメータを上げるモード「レッスン」でも時折イベントが発生する(中盤以降になると、765プロのアイドルたちが見に来てくれる)。テキスト量でいうと、「営業」はだいたい一つにつき、5~7分くらいのボリュームあがる。
一例:
しかもこれは選択肢全回収をしていない場合なので、営業一つに設定されている全テキスト量で考えるなら、おそらく15分~20分は下らないだろう。さて、先程も言ったように、ゲーム内の「営業」は200個弱ほどある。しかもそれらはストーリーラインの一部でしかない。
要するにだね、無限に遊べるんだよ。何十周、何百周しても飽きないアドベンチャーゲームなんて、今まであっただろうか?あまりにも、過小評価されている。俺は声を大にしてそう言いたい。
何が素晴らしいって、あくまで「選択肢」によってボリュームが増強されているので、周回プレイがまったく苦ではないこと。プレイごとにまったく違う展開を楽しめるから。これがただプレイ時間の長いだけのゲームと一線を画する魅力。
アイドルマスターDSの悪いところ
・システム面
いろいろなシステムがあるが、正直だいたいはカス。ゲボのうんちゃん。レッスンもカスだが、何よりカスなのはオーディションではないだろうか。
「オーディション」は各章に終わりにある、アイドルランク昇格の運命を決める一大イベントなのだが、どれだけパラメータを上げて完璧なプレイをしても10%の確率で必ず落ちる。努力によって上げられる合格率が90%までだからだ。運も実力の内とでも言いたいのか。
また、オーディション中は何もしていないとたえず「合格率」が低下していくため、「思い出」というものを使ってアピールをし、合格率を上げる必要があるのだが、その方法はなんとただのルーレット。「GOOD」と「BAD」と書かれたメモリーが流れてきて、GOODをタッチすれば合格率上昇、BADをタッチすれば下がるというのを30秒の間ひたすらやるだけ。しかも何が流れてくるかはほぼ運。(コスチュームなどで多少は操作できるが)そんな運ゲーをくぐり抜けてもやはり10%で落ちることがままある。なにこれ?
ただ一応良い点もあって、どれだけミスっても合格率が0%になることはなく、下限10%なので最悪でも10%で必ず合格できる。
~以上~
グラフィックの多少の粗はDSというハードの性質上しょうがないし、このボリュームでほぼフルボイスというのは破格だろう。とにかく、俺はこのゲームを愛している。恒例のπタッチはもちろん、女装男が主人公にいるため、齢13歳のアイドルに男性器を見せつけたり触らせるイベントも選択肢次第で発生させられる。遊び方は無限だ。笑いあり涙あり、まさしく人生。クラナドは人生だと?いや、アイマスDSが人生だね。
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