250110「向天吐唾」
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中原岬に恋しすぎて物事が手につかない。風が語りかけます、かわいい可愛すぎる。
あざといわ~~。いいですねぇ~、この2000年代特有のあざとさ。現代のヒロインは、あざとくはなくてもとにかく型にハマっている。やれメスガキだの、ロールが先にあってガワを取っ替えているだけ。むろんジャンルという縛りは昔もあったが、vastnessが違う。ひとえにツンデレといっても200色のツンデレがあるが、メスガキは1色しかない。見た目が違うだけの、一つの決まり切ったメスガキしかいないのだ。黎明期の作品は、一挙手一投足まで決められきったキャラクターの型というのが少なくとも今よりは希薄だった。常識は人が成長するうえで身につけていく偏見のコレクションだとアインステインは言ったが、コンテンツも同じなのかも知れない。成長するほどテンプレートが増えていく。
あとNHKにようこそ!のいいところは、少なくとも”今のところ(2巻まで)”だが、他のヒロインが存在しない点。いちご100%に骨の髄まで傷つけられた心によく沁みる。一応先輩と一瞬怪しい感じになったが、フラグもろくに立てぬまに拍子抜けするくらいあっさりレースを降りた。あとはこのまま走りきってくれることを願う。そもそもラブコメディって感じでもなさげだしな。
全然関係ないけど、野薔薇と虎杖がくっついている二次創作を見たことがない。同期では紅一点なのに。こういうのってだいたいシッピングされるもんじゃないんですか。なんなら五条との絡みすらろくに見ず、専らモブおじとくっつけられているように思う。このへん異質だよな呪術って。一番引く手数多なのって宿儺なんじゃなかろうか。五条もだいたい夏油と固定だし。ほんへ的には伏黒もモテモテだけど。
インターネットで喧嘩や見下しや揚げ足取りをやめた方がいい理由。必ず自分に返ってくるから。
これ自体紋切り型の文句ではありますが、どうも、大多数の人間はその真意を勘違いしている気がする。なんか、自分がそういうことをしてると、今度は他人が自分を見下してくるようになるとか、そういうふうに思ってません?全然違います。他人は関係ない。返ってくるのは他人を通じてではなく、自分を通じてです。
つまり……言葉は恒久の糸なのだ。発するたびに一本ずつ眼の前に引かれていく。ひとつひとつはとても小さく、無視できるような脆弱なものだが、幾重にも張り巡らされた糸はやがて自分の足元をすくうようになる。ゴミ屋敷みたいな家に住んだことがある人は、足の踏み場がない状況になったことがあるでしょう。それでも、そのmessを片付けるよりは注意しながらでも奇妙なステップで合間を縫って歩いた方が手早いから、ずうっとそれを続けていって、結果ゴミ屋敷がどんどん悪化していつかは必ず大片付けをしなければならなくなる。これが言葉でも起きます。ただし、言葉の糸は簡単には切れない。一度紡がれればずっとそこに残り続ける。かつて誰かに吐いた咒い、誰かに行った見下し、言論、そのすべてはあなたの頭の片隅に記録され続け、意識的であろうと無意識であろうと、自らがその「かつて見下した行為」に及びそうになると防衛本能で怯むように出来ているのです。それ自体は安全装置として宜しいようだが、人を見下して揚げ足を取ってばかりいるとやがて本当に身動きが取れなくなる。自分の糸で雁字搦めになるのだ。インターネットにはもうそうなってしまった人間だらけだ。だからいつまでも不幸なままなのだ。
人を赦せる人間は、自分を捕らえようと待ち構える糸を持たない。だから悠々と歩いていける、行きたい道へ何処へでも。
人を殴るのはやめなさい。もし仮に相手が10割悪いとしても、許すという行為は常に11割正しい。許すとはワイルドカードなのだ。それに伴うあらゆる疑問は「not your job」で解決する。「許しがたい」という正義感を抱えている人間は、自らが陥っているダブルスタンダードに気づかない――つまり、すべてを許せるほど聖人君子にはなれないとしながら、許すという行為で生まれる(彼らが思う)害悪を見過ごせない・裁くという行為で生まれる効用は必須だという、個人の領分を超えた正義感を持っているのだ。いずれもどう考えても一個人の領分を超えた、運命論じみたヒロイズムだ。公正な裁きで世界をよくするだとか、悪事を許しては世界が悪くなるだとかいうのは。許すことの効用はもっと地に足がついている。許せば世界が良くなるとかではない――その可能性は無論あるが、それでいうと公正な裁きで世界をがよくなる可能性だって同程度以上にある。問題はそんな領分超えの効果ではなく、「自らの平穏」が約束されるからである。情けは人の為ならずとは金言だろう。世のため人のために人を許すのではなく、自分の道を阻む糸を引かないため、自分を自由にするために許すのだ。
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