死にました
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ニア、僕の勝ちだ。
これが投稿されている頃には僕はもううんたらかんたら。
改めて遺書めいたものを書こうと思ったけど、10分くらいこうして画面と向き合っていても何も浮かばない。
此処に至るまでの数週間、検索してはいけない言葉wikiを眺めたりしていたのだけど、こうも簡単に命が踏みにじられて、こうも簡単に電子の海に流されて、こんなふうにコンテンツ扱いされるなんて、魔法のようだなと思った。
「魔法のよう」というと何だか良い意味みたいに思えるけど、ここでは超現実としての意味しか持たない。しかし呪いではない。ニュートラルな言葉として捉えて欲しい。
顔面の皮を剥がれた男が、両手首を切断され、とらばさみやカッターで首を切り刻まれたり。
齢十三にも満たないような少年が生きたまま胴体の皮を剥がされて心臓をえぐられたり。
そんなことが世界のどこかで起きていて、多分今も起き続けている。
そんなふうにして死んでいった人々は最後に何を思ったのだろう。彼らの人生の意味とはなんだったのだろう。
そんなことを考えると、なんだか生きる意味がどうとか悩んでいるのがぜいたくすぎる気がしてくるが、それでも我々は不幸なままなのだ。
誰かの不幸は誰かを幸福にはしないし、誰かの幸福は誰かを不幸にする。死、死、死。
脳裏にこびりつく死。松来未祐、石塚運昇、樹木希林、首藤剛志、今敏、岩田聡、宮ノ川顕、wowaka、椎名もた、samfree、Qinni、どっこいしょ、武田日向、つかじ俊、メンヘラ神、松智洋、minmin、aznao、서울대에 재학 중인 A、高橋まつり、白石区姉妹、井上充代、前田仁、取り憑かれたように思い出す。特に서울대에 재학 중인 Aがきつい。あれを知ってしまったから、
数年前、kentz1か誰かが「頭が良くて勇気がある人はみんな自殺しているので、今生きている人間は頭が悪いか勇気がないかのどちらか或いはその両方です」みたいなことを言っていて、本当にそうだなと思う。That’s why I believe that ignorance is bliss tho…
何度考えても、何度考えても、死んだ人たちの方が赫かしく、正しかった。今生きている人やものはくすんでいる。
長く生きれば生きるほどそう思うし、わが一生がカルヴァニズムの予定説によって排他されているのを強く感じる。
パノプティコンな社会を望む理由のひとつとして、誰の目から見ても不条理に不幸な目に遭い続けている人生ってきっとあるんですよ。俺とか。そういう人たちを発見できれば救えるかも知れない。仮に救えないとしても、せめて記録は遺せる。こんなブタカードで戦い続けたヤツがいたんだと。だけどプライバシーが尊重される社会では他者の人生は秘匿されているから、家庭内暴力やサービス残業、パワハラ、いじめ、殺人が絶えない。
俺がこの29年間に配られたカードがいかにブタだったかなんて到底語り尽くせないし、今更遅いし、語っても何にもならん。それが苦しいし悲しいしどうしようもない。親の借金が、妹の障害が、夜逃げした父が、そんなことはいくらでも言える。しかし俺がこんなところで何を言っても真偽は保証されないし、証明できても意味はない。
資本主義や功利主義の「切り捨てられる側」に立たされた人間は、何をどうあがいても、あるいは豪運が降りない限りは一生苦しみ続けるのだということだけが明瞭になっていく。そんな中でどうやってこの先半世紀も生きろっていうんだ。
怒りだけが残る。最悪なのは、ほとんどの人は悪意や意志を以て従っているわけではなく、ただ致命的に無知なのだ。何も知らない。自分が置かれているシステムや、如何にして一部の命が蝿のように死んでいっているか、かすれた声を踏みにじりながら生きているか。何も知らないし何も見えない。何も教えて貰えないし目隠しはひとりでには外れない。人々は無知なまま呆然と政治を眺め、批判したり礼賛したり、リーダーを得票で選んだり海の向こうの人々を憎んだりする。だから世界ごと変わらない。
「社会制度」は運命ではないのに。不可変のものではないのに。まるで神の選択かのようにしてなかば諦めている。それに抗おうとする人々は異常者として排他され続ける。社会制度の破綻の皺寄せは、暴利を貪る王への反抗ではなく最下層による足の引っ張り合いによって発散されている。
飛び込み自殺などがニュースで流れると、時折「死ぬなら独りで死ね」という罵声が聞こえてくる。
わざわざそんなことを言わずとも、人間は死ぬときはいつも独りだ。この件だけは彼に同意する。
社会制度の不備を訴えると、なぜか人々(観測範囲)は「人のせいにするな」と轟々と叫ぶ。人じゃない、世界なんだよ。 歪んだ社会を変えようとすることが責任転嫁だというのなら、アパルトヘイトは撤廃されなかったしカンボジアはあのまま滅びていた。それが正義だとでもいうのか。「人のせいにしてはいけない」という文化は本当に廃れるべきだと思う。この言葉ひとつのせいで今まで何人が死んだのか、否、殺されたのか。色んな人が色んな人のせいにして、つまり各々にかかる重荷を分け合って、それを赦し合って生きていくのが一番楽じゃないか。自分の重荷は自分で背負い決して周りに預けるなという不文律のせいで今日もビルの上から人影が消えていくんだろ。自分の重荷は下ろせないのに他人に押し付けられる不平等感が嫌いなだけなんだから、全員が全員、自由に重荷を他者に預けられるようになればいいんだ。そうすれば仮に押し付けられても、自分が困った時は他者に助けてもらえる。チスイコウモリの生存戦略のように。ストレス社会(つまり欠陥)とやらのせいで人々にどんどん余裕がなくなって、誰も周りや先を見られないようになっている。ちょっとの予測さえできないから互恵的利他行動ができない。でもそれは「みんな」が悪いんじゃなくて、われわれのはるか上空にある「めにみえない ぶよぶよしたもの」のせいなのだ。人身事故で電車が止まって舌打ちをするような人間は本当に嫌いだ。自意識の中から出てこない、他人のことなんか一切気にしない。— 米津玄師 ハチ (@hachi_08) July 7, 2013
ほっといてほしいの おねがいだから
めをつむるわ なにもみえないように
みみをふさぐわ くちもつぐむわ
でも こころはなくしてしまえないから
おもいだしてしまうの つらいこと
わたしをいじめるあなたは にくくない
あなたも ほかのだれかに いじめられてる
そのほかのだれかも また もっとほかのだれかに
わたしたちは みんないじめられてる
めにみえない ぶよぶよしたものに
おとなたちがきづかずにつくっているものに
おかあさんのなぐさめも うるさいだけ
おとうさんのはげましも うっとうしいだけ
だから いまは ただひとりにしておいて
ほんのすこしだけ しんでいたいの
ほんとにしぬのは わるいことだから
おんがくもきかずに あおぞらもみずに
わたし ひとりで もくせいまでいってくるわ
「ひとり」谷川俊太郎
この「ぶよぶよ」を破壊しない限り、世界に安寧など永久に訪れない。
人の死を「人」単位で見てはいけないんだよ。実のところ、「人」なんて単位はそもそも存在していない。
犯罪者にしても同じだ。犯罪者を片っ端から殺していっても、またすぐに新たな犯罪者が現れ続ける。意味がないんだよ。潰すべきは個体としての人間ではなくそれに宿っている悪魔、即ち犯罪者を生み出す根源、社会の構成の欠陥なのだから。それを叩かない限り、永久に繰り返す。犯罪も、戦争も、いじめも、自殺も、差別も、何もかも絶えることはない。
絶やすことなんてできるはずがない、と諦観を決め込んでいる人は多い。争いを消せないというのはおそらく事実だが、仮にそうだとしても、前に進むことが命なのだ。絶対に届かないとしても、せめて届こうと手を伸ばし続けることに意義があり、上空に浮かぶあのクラゲを睨み続けることに意味があるわけで、それを放棄して地上の手近な人間に悪意の根源を請負わせているから支配者VS市民ではなく市民VS市民での争いが絶えない。
まったくわからない。酩酊している。ただひとつ言えるのは、神の計画のせいでも悪魔の罠のせいでもなく、修正し得るはずの人間どうしのシステムの欠陥のために不条理に殺された人間が何人もいるということだ。
時代を遡れば今までに1080億人の人間が生まれ、そのうち決して少なくない数が社会の不条理のために死んでいった。赦し難い行為。非道。もういい。うんざりだ。世界ごと燃やしてしまいたい。そればかりをこの数年間ずっと考えてきたが、不可能という結論に達したので次善策として自らを燃やすことで主観的世界を破壊することにしました。
ヨシュア曰く自分=世界なので、俺が死ねば観測世界も死ぬ。イデオロジカルな話でなくても、実際にそうかもしれない。俺は世界を殺す。そのために死ぬ。俺の勝ちだ。
「人生はすばらしい」とか「世界は美しい」といったすべての言葉は、素晴らしくない人生や美しくない世界に苦しみ喘いで死んでいった者たちへの冒涜だ。不条理な肯定。それ故に生まれる否定が彼らにのしかかる。素晴らしくない人生を生きたのは本人の責任だ、美しくない世界を生きたのは本人が努力しなかったからだ、平等社会であぶれるのはお前が異常者だからだ、といった含意が込められていることに気づかなければならない。少なくとも社会はそれを主柱にして回っている。肯定的でポジティブな言葉がいつも正しいと思うなよ。否定でしか救えないものもある。断固として背馳しなければならないものもある。他者の死は生者が前に進むためのコンテンツじゃないし、悲劇は他者に勇気を与えるための見世物じゃない。復讐しろ。歪んだ世界を灰になるまで燃やせ。


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