手のひら返し

よく悪役やヘイトを集める性格のキャラの過去が悲壮なものだった時に「これで◯◯好きになった」とか「こんなことがあったんじゃ仕方ない」とか言う人がいるけど、僕はどうにもこれが好きじゃない
いや、実はこんな過去がありましたっていう展開が嫌いなんじゃあなくてその手のひら返しが気に入らない
それでヘイトが解消されるということは即ち今まで「ソイツは生まれついて性格がねじ曲がった奴だ」という決め付けをしていたということになる
これは現実でも言えることだと思うが、人の性格というのはすべて環境で決まるものだ
ねじ曲がった奴らばかりの環境で育てば嫌でもねじ曲がるし恵まれた環境で育てばそのように育つ
だいたい凶悪殺人犯などの過去は親から虐待を受けていたり悲惨なものばかりである
要するに運が良いか悪いか、それだけだ
血液型占いを信じているような奴らは何やら人格というのは神から授かるものだと思っているようだがそれは違う
アメリカで育った子が自然に英語を覚えるように、周りの人、物、環境から「自分」を与えられていくのだ
もちろん、だからといってねじ曲がった性格が肯定されるわけではない
だからこそ当たり前のことで手のひらを返す様は苛立たしい、というお話