借りてきた猫
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きのうは敬愛するDiVaさんのライブに行ってまいりました。
彼らのライブを鑑賞するのははじめてでしたが、素晴らしいひとときを過ごせました。
セトリ 20/7/25
[第一部]
1.Read Me
2.あなた
3.猫を見る
4.土曜日の朝
5.夢の中だけ
6.朗読「夜のミッキーマウス」
7.黒い王様
8.階段の上の子供
9.朗読『幻想喜歌劇「船乗り」から格闘の場面』
10.黄金の魚
[第二部]
11.朗読「泣いている天使」
12.こもりうた(川崎洋)
13.うちゅうのこもりうた(新曲)
14.たんぽぽのはなのさくたびに
15.かけざん
16.ここ
17.Face To Face
18.そのひとがうたうとき
19.さようなら
20.せみ
21.Three Melodies-1
22.にじ(サプライズ、初演)
一曲目はまさかのRead Me。大好きな曲なので嬉しかったです。ピアノ版は初かな?
とにかく、フェンダー・ローズを使用した曲がオン・ザ・ロールでした。「猫を見る」のアレンジがあまりにも最高。ここまで完璧な音楽がこの世に存在し得るのかという美しさだった。「こもりうた」はきれいすぎて思わず本当に寝てしまいそうになるほど!
「黒い王様」の間奏も、乗りに乗りすぎて収拾つかないくらいんじゃないかって思うくらい暴れてました(笑)。すごくリズムが取りづらい曲なのに、よくライブで合わせられるなぁと感心。さすがプロ❗
谷川さんは「(頭から)音楽はかんたんに出てくるのに、言葉はぜんぜん出てこない」と仰っていましたが、その音楽から曲にかける思いのようなものが伝わってくるようでした。「黒い王様」の解釈が自分と一致していそうで良かった。寂しい曲なんですよね。
「猫を見る」や「黄金の魚」の素晴らしいのが、楽器や声を動物の鳴き声や動く音として表現していたこと。以前「すいぞくかん」でも、いるかの鳴き声のようなものを真似ていましたが、今回シェイカーで魚が泳ぐ音を表現するというのは圧巻でした。まこりんって何者?声真似名人?(笑)
MCは谷川賢作さん主導で、私は彼のトークはおろか声すら初めて聞くくらいだったのですが、とても朗らかな人で好感がもてましたね。それに父の谷川俊太郎をとても愛しているというのも伝わってきました。おたがい気のおけない関係の様子。
びっくりしたのは、谷川俊太郎と自分の考えがぴたりと一致した部分があったんです。彼いわく、「すべての人間はおばあさんになるべきだ」とのことで、その心は「男は老いると『孤立化』と『怒り』に苛まれるが、女はおばあさんになると穏やかになる」みたいな話だったと思うんですが、これは私が常日頃から思っていたこととまったく一致しているのです。そうだよね、男って老いると悲しい生き物になるのよ。おばあさんの包容力が羨ましい。
いいライブでしたが、惜しむらくは、初演がふたつしかないこと!有識者に聞くと、あるライブでは「よしなしうた」発売前にアイリーンとかいっぱいやってくれたらしいんですが。しょうがないか。でももっと新曲が聴きたかった……。新曲っていうか、完全廃盤の「なあに」からとか、「十ぴきのねずみ」とか、CD化されていない曲をやって欲しかった。でも曲数を考えると、むしろ2つも聞けただけでラッキーかもしれません。それにどれも素晴らしかった。
やっぱりMVPは「猫を見る」と「黒い王様」かな。猫を見るなんかは、既存のアレンジでもこれ以上良くなりようがないなってくらい良いと思ってたのに、それを超えてきたわけですからね。黒い王様は3分くらいにおよぶ間奏がとにかくすごかった。
興味深いと思った情報:
谷川賢作氏の印税で最も稼いでいる曲は「むし、きらい」
Three Melodiesは3部作で、3曲目はまだ出来ていない
DiVaは「せみ」を名曲と思っている
やっぱりみんなクレーの絵本を神格化してるっぽい
いつか「そらをとぶ」とかちょっとマイナーな曲も歌ってほしい。ギターもってこないとダメか……(笑)
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